カスタマイズした55年型シェヴィに乗る運転手（ジェームズ・テイラー）と整備工（デニス・ウィルソン）の二人は、ドラッグレースによって日銭を稼ぎながら、町から町へと旅を続けている。ある時、GTOに乗った男（ウォーレン・オーツ）が二人の前に現れ、お互いの車の所有権を賭けて、ワシントンD.C.へのレースを行うことになる。同乗させたヒッチハイカーの少女（ローリー・バード）を巡る思惑とレースの行方が交錯し結末のない物語が始まる。
「ヨーロッパの新しい映画から影響を受けて1970年代前半に登場したアメリカのカウンター・カルチャー映画のなかでも最良の作品」と言われ、2012年にはアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。

ペンシルベニア州。ある炭鉱の妻が、夫に離別され、子供も職も失い、有り金もすられる。少ないチャンスをすべて使い果たしたワンダは、薄暗いバーで知り合った傲慢な男といつの間にか犯罪の共犯者として逃避行を重ねる…。
世界中の映画人たちから「忘れられた小さな傑作」と賛美された、バーバラ・ローデン監督・脚本・主演のデビュー作にして遺作となった『ワンダ』。70年代アメリカ・インディペンデント映画の道筋を開いた奇跡の映画。