9/8(金)〜9/28(木)料金:1000円〜1700円
“インディペンデント映画”の象徴ジョン・カサヴェテスが
メジャースタジオで撮った3作品を含む貴重なラインナップ!
自らを傷つける女性、胸に刺さる子供の眼差し、償う機会のない悪徳——
そのモチーフはメジャースタジオ作品でも健在だった。
上映機会の少ない貴重な代表作とともに迫るジョン・カサヴェテスの全貌。
メジャースタジオに背を向けるようにしてインディペンデント映画を製作・監督し続けたジョン・カサヴェテス。しかし、そんなカサヴェテスの全12本の監督作品にもメジャー映画と呼べる作品はある。これまであまり光のあたらなかった作品の中には、カサヴェテス自身も積極的に自らのフィルムグラフィーとして評価していない作品もあるが、一方で紛れもないカサヴェテス作品としての刻印が随所に垣間見える。この巨星の真の姿を知るために見逃すことができないこれらの作品の公開により、この度、遂にジョン・カサヴェテスの全作品が日本で劇場公開されることとなる。
Too Late Blues
1961年/アメリカ/モノクロ
ヴィスタ/103分
字幕協力:Experimental Film Culture in Japan
出演:ボビー・ダーリン、ステラ・スティーヴンス、エヴェレット・チェンバース、クリフ・カーネル、リチャード・O・チェンバース、シーモア・カッセル、ダン・スタッフォード
インディペンデント映画の傑作『アメリカの影』(1959)に次いで、メジャースタジオ・パラマウントで制作されたカサヴェテス監督第2作目。
<あらすじ>
売れないジャズ・グループのリーダーであるゴーストは、パーティで歌手のジェスと出会い、二人は懇意になる。ボーカルとしてジェスを迎えたグループは、スポンサーを交えたレコーディングで見事な演奏を披露し、好感触を得る。だがゴーストやジェス、メンバーたちが行きつけの酒場で祝杯をあげていると、その場に居あわせた別の男たちと乱闘騒ぎになってしまう。怖気づくゴーストは、あっさりとねじ伏せられてしまい、ジェスに対しても彼女の優しさを無碍にする反応をしてしまう。
A Child Is Waiting
1963年/アメリカ/モノクロ
ヨーロピアン・ヴィスタ/102分/配給協力:Gucchi's Free School
出演:バート・ランカスター、ジュディ・ガーランド、ジーナ・ローランズ、スティーヴン・ヒル、ブルース・リッチー
プロデューサーにハリウッドの巨匠スタンリー・クレイマー、主演にハリウッド・スターのバート・ランカスターとジュディ・ガーランドという豪華布陣によるカサヴェテス監督第3作目。
<あらすじ>
クラーク博⼠が校⻑を務める知的障害児施設「クローソーン訓練学校」に、⾳楽教師としてジーン・ハンセンが赴任してくる。ハンセンが親密になるルーベンは、テッドとソフィーの⼦であり、施設に預けられたきり、両親と会っていなかった。事情を知ったハンセンは⺟ソフィーに嘘をつき、彼女を施設に呼び出しルーベンと再会させようとするのだが…
Husbands
1970年/アメリカ/カラー
ヴィスタ/ 142分
出演:ベン・ギャザラ、ピーター・フォーク、ジョン・カサヴェテス
カサヴェテス組の常連俳優となるピーター・フォーク、ベン・ギャザラの二人が、本作に俳優としても出演しているカサヴェテスとはじめて協働作業をおこなった作品。即興を用いた反復的なリハーサルやキャラクターの徹底的な探求、綿密な脚本の練り上げといったカサヴェテス独特の制作を通じて作り上げられた。
<あらすじ>
友人同士であるハリー、ガス、アーチーはニューヨークに住み、家庭と仕事をもつ中年の男性である。三⼈の親友であったスチュアートが急死し、三⼈は葬式に参加することになるのだが、何かしらのフラストレーションを感じた三⼈は家に帰らず、酒を飲み、そのまま夜通し遊びつづける。
Minnie and Moskowitz
1971年/アメリカ/カラー
ヴィスタ/ 115分/配給協力:Gucchi's Free School
出演:ジーナ・ローランズ、シーモア・カッセル、ヴァル・アヴェリー、ジョン・カサヴェテス
『フェイシズ』『ハズバンズ』とあわせて結婚三部作と呼ばれる本作。『イージー・ライダー』(1969)の成功にあやかろうとユニバーサル・スタジオが低予算製作に取り組んだ作品群のなかの一作品でもある。
<あらすじ>
シーモア・モスコウィッツは駐車場で働き、夜は映画をみて街や酒場にくりだす青年である。ミニー・ムーアは美術館に勤務し、既婚者のジムと付き合っていた。ある日、ミニーは、紹介されたゼルモという男とレストランでランチをすることになるが、ミニーはゼルモの失礼で身勝手な行動に耐え切れず、その場を去ろうとする。そのレストランの駐車場で偶然働いていたシーモアは、悪態をつくゼルモからミニーを救いだす。
Big Trouble
1986年/アメリカ/カラー
ヴィスタ/ 93分/配給協力:Gucchi's Free School
出演:ピーター・フォーク、アラン・アーキン、ビヴァリー・ダンジェロ、チャールズ・ダーニング、ヴァレリー・カーティン
『あきれたあきれた大作戦』(1979)で共演していたピーター・フォークとアラン・アーキンの二人が再び主演したコメディ。アンドリュー・バーグマンが監督していたものを途中からカサヴェテスが引き受けた。カサヴェテスは本作を最後にその3年後ロサンゼルスの病院にて59歳で死去した。
<あらすじ>
『あきれたあきれた大作戦』(1979)で共演していたピーター・フォークとアラン・アーキンの二人が再び主演したコメディ。アンドリュー・バーグマンが監督していたものを途中からカサヴェテスが引き受けた。カサヴェテスは本作を最後にその3年後ロサンゼルスの病院にて59歳で死去した。
保険会社に勤めるレナード。彼の音楽の才能に優れた三つ子の息子たちはイェール大学への進学が決まるのだが、一家にはそのための資金がなく、彼は頭を抱えていた。そんな折に、レナードはブランチ夫人に出会い、余命わずかの彼女の夫スティーヴを保険に加入させ、事故死に見せかけて保険金をせしめようと提案をうける。
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