7/14(金)〜7/27(木)料金:1000円〜1700円
邦画の現在をあらためて振り返る
Strangerの好評企画。
合計8本の作品を予定しています!
注目すべき新作邦画を集めた特集を実施します。豊富な邦画ラインナップの中から、公開時期の短かった作品やもう一度スクリーンで観たい作品を一堂に集めて上映します。邦画の現在をあらためて振り返るStrangerの好評企画です。
作品の規模の大きさや監督のキャリアを問わず、Strangerスタッフが面白いと思った作品を独自にチョイス。特集期間中は監督や俳優、スタッフによる舞台挨拶イベントなども開催します。ぜひこの機会にミニシアターで観る邦画の魅力を感じてください。
Vol.2となる今回は8作品をラインナップ予定。まずは第一弾として5作品をご案内します!
『さすらいのボンボンキャンディ』
『光復』
『上飯田の話』
『わたしの見ている世界が全て』
『凪の憂鬱』
第二弾の3作品(予定)は7月上旬に発表予定です。お楽しみに!
追加作品
『夢の涯てまで』(6/19更新)
『無情の世界』(7/3更新)
『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』(7/9更新)
全8作品が出揃いました!ご来場お待ちしております!
2022年/114分/ビスタ/5.1ch
監督:サトウトシキ
出演:影山祐子、原田喧太、雅マサキ、足立智充、嶺豪一、飯島大介、辻しのぶ、伊藤洋三郎
延江 浩の短編小説を鬼才サトウトシキが映画化
注目の新鋭・影山祐子とギタリストの原田喧太が織りなす、新たな愛の世界
『タンデム』『迷い猫』『今宵かぎりは…』ほか脚本家小林政広と組んだ秀作を経て、『短篇集さりゆくもの もっとも小さい光』のサトウトシキが企画と監督を務めた最新作。延江浩の短篇小説集「7カラーズ」(水曜社刊)の一編を映画化。言語化できない感情が映像の奥から浮かび上がる演出はサトウトシキの独壇場。他者との距離感が希薄になった未曽有の時代に贈る、愛を探す人びとの愚かで滑稽でちいさな物語。原作者と監督のタッグは『アタシはジュース』(1996)以来となる。
主演は『花束みたいな恋をした』『はい、泳げません』『激怒』など、注目作への出演が続く影山祐子。生きる実感を持てないままに、性にのめり込んでゆくでもなく、声高に叫ぶでもなく、それでも人間らしいつながりと愛を求めてさすらうヒロイン・仁絵を演じて、唯一無二の存在感と大胆な演技で初主演を鮮やかに飾る。
相手役の原田喧太は本業がギタリストながら、父・原田芳雄を彷彿とさせる好演を披露。
本作は偶然にも父親の遺作となった『大鹿村騒動記』と同じ延江浩の小説にもとづいている。ヒロインの叔父役に『流浪の月』(2022)の伊藤洋三郎が扮し、飄々とした演技をみせる。
<あらすじ>
仁絵34歳。夫が海外に長期出張中の彼女は日々あてどなく街をさまよい、無為な時間を酒とともに流し込んでいる。
マサル48歳。電鉄会社の車掌。運転士になりたかった夢は国家試験に三度落ちてあきらめた。
偶然に知り合ったふたりは意気投合して、ごく自然に接近する。
互いに家族のある身ながら逢瀬を重ねる男と女。
ある日マサルが仁絵の前から姿を消してしまい、彼女はほかの男たちと寝てみるが、心の空洞が埋まることはない。
ウルサクて、退屈な人間のつくった街で仁絵はマサルの影を求めてさすらう。
ひとりの女性の性の迷宮と罪の物語の行方は――。
2021/日本/129分/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch
監督・脚本:深川栄洋
出演:宮澤美保、永栄正顕、クランシー京子、関初次郎、池田シン、伊東孝、大場泰正、崔哲浩、野崎数馬
スタッフは、深川と宮澤を含めて5 人のみ。深川にとって長野県という知らない土地で知らない俳優たちと取り組む映画作りは、映画制作を始めた 20 代の頃の自分を思い出すとともに、これまでの経験や心の葛藤を吐き出すものとなった。若い頃から精神的に不安定だったと語る深川は、映画の世界にその救いを求め、 実際に「映画館で映画を観ると不安定な気持ちが落ち着く」ことがよくあったという。そんな自身の経験から、 久しぶりに臨む自主映画は「心の乱れが整う」ような作品に挑戦しようと意識した。しかしながら実際に出来上がった作品はというと、今までの深川作品のハートフルなイメージを覆す、癒しとは真逆ともとれるようなダークな映画に仕上がっているのが、じつに興味深いところである。
<あらすじ>
暗闇の中に見えた光は、幻か、現(うつつ)か現代社会に突きつける衝撃の処方箋。
「死にたいな……。って、いうか、なんで生きてるんだろ、って思うんです」。これは、認知症の母と二人きりで長野に暮らす主人公の大島圭子が、「お困りごとはありませんか?」と市の職員に尋ねられた時の言葉だ。シングル介護が急増している昨今、親の介護などで生活が不安定に陥る団塊ジュニアは約33 万人いるとされている(2015 年 試算)。婚期もキャリアも逃し、生きる意味も失いかけた子供たち、そんな彼らに幸せはいつ訪れるのか―――。
2021年/日本/カラー/スタンダード 1:1.33/モノラル/63分
監督・脚本・編集:たかはしそうた
出演:竹澤希里、本多正憲、吉田晴妃、黒田焦子、日下部一郎、生沼勇、荒川流、上飯田町の皆様
エスノグラフィックな手法で撮られたタウンムービーの快作
本作は単なるショートストーリーが連なったオムニバス映画ではない。ショートストーリーによって確かに連結された町の物語であり、主役は町そのものと言ってよいだろう。その不思議な感覚は特殊な撮影手法によってもたらされている。
今回が初の劇場公開作となる本監督は、劇中にも登場する「上飯田ショッピングセンター」の建物の佇まいから強い映画創作の着想を得た。現地に何度も足を運び、町民の人々と交流するなかで、物語を制作していった。
主要キャストはエビス大黒舎に所属する若手俳優たち。こちらも演技のレッスンに足を運び、それぞれの人物像と登場人物を丁寧にすり合わせていった。上飯田町に実際に生活する人々も出演してもらっており、俳優たちの演技のなかに、いきいきとした町民の会話が溶け込み、フィクションにいろどりが与えられた。
フレームの外の町の風景、生活、人々が、巧みにフレーム内に融合した、この時代にしか撮れないエスノグラフィックムービーが誕生した。
<あらすじ>
ぶきっちょな人たちに、うんざりな人たち。平凡な町を舞台に、ひとつひとつの物語がゆるやかに繋がっていくー
『いなめない話』
生命保険の営業のヒロコが、乾物屋で働くマコトの依頼で訪問し営業をすることに。マコトが依頼をしてきたのに、なぜかヒロコに高慢な態度で迫るがその裏には...。
『あきらめきれない話』
もうすぐ結婚するショウは、仲の悪い兄ツヨシに結婚式に出てもらいたく兄の家に行くが、兄は頑なに出たくないと言う。
『どっこいどっこいな話』
知らない場所に行っては、そこでもし生活したらということを想像するナオキ。ある日上飯田町を写真に撮っていると乾物屋のマコトと出会い、そこでつかの間の奇妙な関係が始まる。
2022年/日本/カラー/アメリカンビスタ/G/5.1ch/82分
監督・編集:佐近圭太郎
出演:森田想、中村映里子、中崎敏、熊野善啓、松浦祐也、川瀬陽太、カトウシンスケ、小林リュージュ、堀春菜、三村和敬、新谷ゆづみ
個⼈主義へのささやかな挑戦を描いた社会⾵刺エンタテイメント!
主演は『アイスと⾬⾳』の森⽥想。その他にも、中村映⾥⼦(『愛の渦』)、中崎敏(『ワンダーウォール劇場版』)、熊野善啓(『四⽉の永い夢』)、松浦祐也(『岬の兄妹』)、川瀬陽太(『激怒』)、カトウシンスケ(『ケンとカズ』)、⼩林リュージュ(『⾛れ、絶望に追いつかれない速さで』)、新⾕ゆづみ(『⿇希のいる世界』)、三村和敬、堀春菜など、⽇本映画の実⼒派が集結! 森⽥想は本作にて、マドリード国際映画祭主演⼥優賞(外国映画部⾨)を受賞した。
監督は、TAMA NEW WAVE映画祭特別賞・主演男優賞(池松壮亮主演短編『家族の⾵景』)、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭・ショートショートフィルムフェスティバル(短編『⼥優川上奈々美』)⼊選など多数の受賞歴がある新鋭・佐近圭太郎監督。2022年にはEXILE / 三代⽬J Soul Brothers from EXILE TRIBEの⼩林直⼰主演ドラマ『アイの先にあるもの』の監督を務め、前作『東京バタフライ』に続く⻑編⼆作⽬となる。
<あらすじ>
熊野遥風は、家族と価値観が合わず、大学進学を機に実家を飛び出し、ベンチャー企業で活躍していた。しかし、目標達成のためには手段を選ばない性格が災いし、パワハラを理由に退職に追い込まれる。復讐心に燃える遥風は、自ら事業を立ち上げて見返そうとするが、資金の工面に苦戦。母の訃報をきっかけに実家に戻った遥風は、3兄弟に実家を売って現金化することを提案する。興味のない姉と、断固反対する兄と弟。野望に燃える遥風は、家族を実家から追い出すため、「家族自立化計画」を始める―。
2022年/カラー/ステレオ/98分|DCP
監督・脚本・編集:磯部鉄平
出演:辻凪子、根矢涼香、佐々木詩音、佐藤あみ、川久保晴、薬師寺初音、屋敷紘子、川本三吉、野村洋希、海道力也、浄弘卓磨、坪内花菜、上野伸弥、松本真依、ひと: みちゃん、ハシモトタクマ、辰寿広美、仁科貴
仕事、恋、告白、仲間、全部めんどくさいけど、騒がしくて愛おしい。
なにげない日々に振り回され、振り回し、山ほどの憂鬱を乗り越えて、今日も凪は駆けぬける!
関西インディペンデントシーンで最注目の俳優・辻凪子と、監督・磯部鉄平の気が向いた時に制作される短編作品「凪の憂鬱」シリーズ、待望の長編映画化最新作『凪の憂鬱』。
2018年の「高校生編」、2020年の「大学生編」を経て、3作目にして劇場公開となった本作は、契約社員となった主人公・凪の、いつか懐かしくなる素晴らしき平凡な日常を長編映画として描く。
主演は、映画・ドラマ・舞台など幅広く活躍するコメディエンヌ・辻凪子。映画監督としても活動し、監督作の活弁映画『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』公開で全国的に話題を呼んだ。凪を囲む仲間たちに『シュシュシュの娘』の根矢涼香、『裸足で鳴らしてみせろ』の佐々木詩音、『君は愛せ』の佐藤あみなど注目若手俳優たちが集結。
監督は、「凪の憂鬱」シリーズと同じく撮影から5年越しの映画『コーンフレーク』が絶賛上映中の磯部鉄平。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて3年連続受賞快挙をなし、国内外映画祭にて多数入選受賞する監督が、等身大の凪を追い続ける。
<あらすじ>
凪(ナギ)は大阪で契約社員として働いている。
はじめての有給休暇前日に1年間付き合ってきた彼氏に振られる。
怪談したり、ライブ行ったり、ゲートボールしたり、昔好きだった人に再会したり、大喧嘩したり。
凪のメランコリックな有給休暇は過ぎていく。
2023年/カラー/24分/16:9/|DCP
構成・編集・監督:草野なつか
出演:さいとうよしみ、倉⾕卓、住本尚子、今村亮太、間庭裕基
⻑編監督2作⽬となる『王国(あるいはその家について)』がロッテルダム国際映画祭、山形国際ドキュメンタリー映画祭などで上映されたほか、英国映画協会が選ぶ「1925〜2019 年、それぞれの年の優れた⽇本映画」の 2019 年で選ばれるなど、期待の俊英として注⽬を集めている草野なつか監督の最新短編。
演劇カンパニー「マレビトの会」企画によるオムニバス映画「広島を上演する」のなかの一編。
<あらすじ>
アーティストのよしみさんは仕事の傍ら、家で絵を描いたり陶芸を作ったりして毎日を過ごしている。大切な存在を喪ったばかりである彼女は、その整理が未だつかないままでいた。「喪失」とどう向き合い折り合いをつけていくか模索をする女性と、彼女を取り巻く人々や出来事を淡々と描いた小品。
2021年/ 116 分/カラー|DCP
監督:佐向大/山岸謙太郎/小村昌士
出演:唐田えりか/渡部龍平/白石優愛
3 人の映画作家が「現代の憂鬱、日常生活の冒険」をテーマに撮りあげたオムニバス映画。
本作は、俳優・小林且弥が新たな映画の可能性を求めて立ち上げた、STUDIO NAYURAによる第一回製作作品。この記念すべきプロジェクトに、3人の気鋭の映画作家が集結。 『教誨師』『夜を走る』の佐向大はサスペンスフルでロマンチックなフィルム・ノワール。 押井守に才能を見出された『東京無国籍少女』の山岸謙太郎は、ハードボイルドでユーモラスな ヤクザ映画。『POP!』の小村昌士は、オフビートでシニカルな悲喜劇。舞台も登場人物もテイストも異なる3つの<物語>でありながら、いずれも逆境の中で強烈な”生” が乱反射する。そんな奇跡の瞬間を切り取った、珠玉のショートストーリーズがここに誕生した。
<あらすじ>
『真夜中のキッス』
深夜のファミレス──取り返しのつかない事態を引き起こしたユイとユウジ。ユウジは自首を提案するものの、それを拒絶したユイはその場を逃走、真夜中の街を駆け巡る。果たしてユイに夜明けはやってくるのか……。『寝ても覚めても』の唐田えりかが、全く新しいファム・ファタールを体現、新境地を見せる。痛快にして滑稽な、もうひとつの『夜を走る』。
『イミテーション・ヤクザ』
俳優・渡部龍平。未だに名前のついた役をもらえず、マネージャーに半ば愛想を尽かされつつもアルバイトをしながらたまにヤクザ映画のエキストラをこなす毎日。ある日、役者人生をかけて挑んだオー ディション会場で想像を絶する大ピンチに遭遇する……。現実と虚構、絶望と希望の間で激しく揺れ動く、「俳優のいちばん長い日」を見事に描いたメタ任侠映画。
『あなたと私の二人だけの世界』
雑居ビルの一室で開かれる二つのレッスン。一方は女性向けに痴漢や強盗から身を守る術を教える護身術スクール。もう一方は奥手な男性向けの恋愛講座。ある偶然の出会いから、相容れない両塾の運命を大きく揺るがす危険な片思いが始まる……。『17歳は止まらない』など今年度5作品の公開が控える白石優愛主演、観客を爆笑と苦笑と感動のはざまで悶えさせる、賛否必至のブラックコメディ。
2022年/ 109 分/カラー/ 16:9|DCP
監督:金子由里奈
出演:細田佳央太、駒井蓮、新谷ゆづみ、細川岳、真魚、上大迫祐希、若杉凩
“恋愛を楽しめないの、僕だけ?” ―新世代が紡ぐ、やさしさの意味を問い直す物語。
『21世紀の女の子』『眠る虫』で注目を集めた金子由里奈監督による長編商業デビュー作にして、「おもろい以外いらんねん」「きみだからさびしい」をはじめ繊細な感性で話題作を生み出し続けている小説家・大前粟生氏にとって初の映像化作品。『町田くんの世界』以来の映画主演作となる細田佳央太、『いとみち』の駒井蓮、『麻希のいる世界』の新谷ゆづみをはじめ、フレッシュなキャストが競演。
<あらすじ>
京都のとある大学の「ぬいぐるみサークル」を舞台に、”男らしさ”“女らしさ”のノリが苦手な大学生・七森、七森と心を通わす麦戸、そして彼らを取り巻く人びとを描く。
Strangerのオンラインストアです。オリジナルデザインのT-shirtやマグカップ、Stranger Magazineなどの書籍や、上映作品の関連商品がオンラインでご購入頂けます。